サーフィンをする際、特に気をつけたい生物の一つにカツオノエボシがある。これはクラゲと間違えられやすいが、実は複数の生物が集まって一つの個体のように見える群体性のヒドロ虫だ。青みがかった透明な浮き袋が特徴で、その見た目から「電気クラゲ」と呼ばれることもある。
なぜカツオノエボシは危険なのか
カツオノエボシが危険なのは、その強力な毒性にある。長く伸びた触手には多数の刺胞(しほう)という毒針があり、これに触れると激しい痛みが走る。この痛みは電気が走るような感覚と形容されることが多く、刺された部分は赤く腫れ上がったり、水ぶくれになったりする。ひどい場合には、吐き気や頭痛、筋肉のけいれん、呼吸困難などの全身症状を引き起こすこともあり、過去には死亡例も報告されているほどだ。日本では、夏の終わりから秋にかけて、太平洋側の沿岸に多く漂着する傾向がある。特に台風の後など、海が荒れた際には大量に打ち上げられることもあるので注意が必要だ。たとえビーチに打ち上げられて死んでしまっているように見えても、刺胞はまだ毒性を持っている場合があるので、絶対に素手で触ってはいけない。
サーフィン中のカツオノエボシ対策
サーフィン中にカツオノエボシに遭遇するのを避けるには、いくつかの対策がある。
- 情報の確認: サーフィンに行く前に、現地の海の状況やクラゲの発生情報を確認することが重要だ。SNSや現地のサーフショップの情報を参考にすると良いだろう。
- ウェットスーツの着用: 最も有効な対策は、ウェットスーツを着用することだ。全身を覆うことで、肌がカツオノエボシの触手に直接触れるのを防ぐことができる。水温が高くウェットスーツが暑いと感じる時期でも、ラッシュガードやレギンスを着用することで、露出部分を減らすだけでもリスクを下げられる。
- 目視での確認: 入水前には、海面や波打ち際にカツオノエボシが浮いていないか目視で確認する習慣をつけるのが賢明だ。
刺されてしまった場合の対処法
もしカツオノエボシに刺されてしまったら、以下の手順で対処しよう。 - すぐに海から上がる: まずは安全を確保するため、速やかに海から出ることが最優先だ。
- 触手を取り除く: 刺された箇所に触手が残っている場合は、素手で触らず、ピンセットや厚手のタオル、クレジットカードのような硬いカードなどを使って、皮膚から優しく取り除く。この際、真水で洗い流すと刺胞が刺激されて毒が注入される可能性があるので、海水で洗い流すのが正しい対処法だ。
- 患部を冷やす: 痛みや腫れを和らげるために、刺された部分を冷やす。保冷剤や氷をタオルで包んで患部に当てると良い。
- 医療機関を受診する: 痛みが激しい場合や、腫れがひどい場合、また吐き気、めまい、呼吸困難などの全身症状が現れた場合は、迷わず医療機関を受診すること。特にアレルギー体質の人や、過去にクラゲなどで強い反応が出たことがある人は、より迅速な対応が求められる。
カツオノエボシは非常に危険な生物であることを認識し、安全なサーフィンを心がけてほしい。

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